それぞれのマイノリティ
下層の黒人地区を歩くと、黒人の子供たちが中国語の真似をして嚇し立ててくることがある。自転車に乗った中華の出前のおじさんが、黒人の子供に石を投げられているのを見たこともある。黒人指導者の中には、全てのマイノリティが結束し、白人に対抗しようと主張する人もいる。それはポリティカリー・コレクトなアイディアだが、現実にはそれぞれのマイノリティが、同じ少数派として、他のグループと連帯意識を持っているわけではない剛マイノリティの人間であれば、この社会では自分が白人より落ちる存在であることは、馬鹿でもなければ理解できることでしょう。ただ皆自分は白人より下かもしれないが、他のマイノリティよりは上だと思っているケースも多いと思う。人が自分の存在を確固たるものとして感じたい時に、最も簡単なことは、他の人(たち)を一方的に砥めて(軽蔑して、馬鹿にして)、自分のほうが優れた存在だと信じること。よってこの社会では、黒人やスパニッシュには、自分たちは社会の底辺かもしれないが、それでもあのヘンテコな黄色人よりはマシだと思っている人が少なからずいるようだし、その黄色人には、自分たちはあのショーモない黒人やスパニッシュよりはマシだ、つまりより白人に近い人間だと思っている人が多い。