実家暮らしを揶揄する意味で使われる「パラサイト」
社会人になり、金銭的にも独立できる状態にも関わらず実家に"寄生"しているという意味で使われます。
その詳細、言葉の起源について詳しく迫ってみたいと思います。
もともと、女性の無職単身者は家事手伝いなどと呼ばれ、特に問題視されていませんでした。
しかし、人口の高齢化に伴う相対的な賃金労働者数の減少から税収不足が予測されはじめ、賃金労働に従事していない家事手伝いは、納税していない生産年齢人口と見られるようになりました。
これらの非納税群は、男女雇用機会均等法等の法律によって納税群への移行が促されることとなります。
た、少子化による生産年齢人口全体の減少に繋がるのみならず、消費者の減少、国内マーケットの縮小にも繋がるため、特に女性の非雇用者を賃金労働者とすることは早急に対処しなくてはならない政策課題となりました。
戦後の核家族化によって世帯数が増加し、それに伴って住宅産業が発展したが、住宅産業は公共事業並みに経済への波及効果があることから、晩婚化で親との同居期間が長くなって世帯数増の鈍化が起きることは不景気を助長すると考えられました。
このような政治・経済の面から、生産年齢に達した男女の親との同居は問題視され、また、それに呼応するように、ウーマンリブ世代の発言力が高まり、女性の経済的自立を是とする意識が強まることになりました。
以上のような社会的背景の下に「パラサイト・シングル」という言葉が生まれました。
しかし、言説の生産とはいえある特定の人間層に向かってパラサイトといった蔑みの意味を使うことや、若者叩きを生み出す結果になったことには批判もあります。
パラサイトシングルは、その定義から、若者をさげすんだ言葉として考えがちですが、一方では、経済的報酬の薄いボランティアやNPO活動を行うために、両親の力添えを支えに積極的に活動していこうとする若者もいるようです。
これらは1980年代以前からよくあったフリーター=自分探しをする若者というようなステレオタイプな見方と同様のものであり、学説としての新鮮さがないどころか、極めて俗人的な見方であるとされています。
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